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泣ける!おすすめの恋愛小説 10選!【感動・切ない】

今回は、思わず泣ける感動作から切ない作品までおすすめの恋愛小説をご紹介していきます。長編から短編集まで10作品、どうぞお楽しみください。



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おすすめの泣ける恋愛小説

  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・出版・作者・あらすじ・感想の順です。

  • 一部軽いネタバレが含まれます。



僕は何度でも、きみに初めての恋をする。


沖田円

両親の不仲に悩む高1女子のセイは、ある日、カメラを構えた少年ハナに写真を撮られる。優しく不思議な雰囲気のハナに惹かれ、以来セイは毎日のように会いに行くが、実は彼の記憶が1日しかもたないことを知る―。それぞれが抱える痛みや苦しみを分かち合っていくふたり。しかし、逃れられない過酷な現実が待ち受けていて…。優しさに満ち溢れたストーリーに涙が止まらない!


一日しか記憶がもたない少年と一人の少女の物語です。ある場所で出会った二人が、少しずつ距離を縮めあうお話。『たった一日の記憶の中にどれだけの思いを残せるだろう』ふたりを見守る気持ちで読みすすめました。


詩的でとても丁寧な文章で、優しく問いかけられる物語…泣けますよ。


君の膵臓をたべたい


ある日、高校生の僕は病院で1冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていた。こうして、偶然にも【ただのクラスメイト】から【秘密を知るクラスメイト】となった僕。まるで自分とは正反対の彼女に、僕は徐々にひかれていった。だが、世界は病を患った彼女にさえ、平等に残酷な現実をつきつける――。


2016年度本屋大賞2位の作品、明るいヒロインと、淡々とした主人公のやり取りが、読んでいて気持ちのいい物語。


普段人と関わらない男の子、周りの人にどんな時にでも明るく接することで生を実感する女の子。2人とも実は完全に心を開ききっていないのですが、お互いがお互いだけに徐々に心を開いていきます。


切なくもあたたかい気持ちになれる、とてもいい作品だと思います。


博士の愛した数式


新潮社

[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。


こちらは恋愛ではありませんが、博士とその周囲との関係性の、どれもがすごくピュアな『愛』でできています。


毎朝同じように初対面の挨拶がおこなわれ、体のあちこちには忘れてしまって困らないようにとメモが貼られています。そんな博士が『好き』だから、一生懸命に博士の話にあわせようとする息子、哀しいけれどとてもあたたかい…。


こんなにも静かな暖かさに満ちた世界が本の中に完成されていることに感動。


ぼくらは夜にしか会わなかった


市川拓司

天文台赤道儀室で「幽霊」を見たと言う早川美沙子と、ぼくら級友は夜の雑木林へ出かけた。だが「幽霊」は現れなかった。彼女は目立ちたがり屋の嘘つきだと言われ、学校で浮いてしまう。怯えながらぎこちなく微笑む彼女に、心の底から笑ってほしくてぼくはある嘘をついた―。(表題作)そっとあなたの居場所を照らしてくれる、輝く星のように優しい純愛小説集。


短編で6話ありましたが、どこか陰りを持った男女の切なくも美しい恋愛模様に引き込まれました。


どれもが哀しさを含んでいて、かすれるような記憶であったり、子どもの頃のほのかな後悔だったり…澄んでいて大人の穢れを知らない世界が描かれています。


詩的に純愛が語られる文章なので、読む人によっては少し退屈に感じるかも。


いま、会いにゆきます


小学館文庫
市川拓司

大好きだった妻の澪が亡くなって1年、身体にさまざまな不具合を抱えた巧は、町の小さな司法書士事務所に勤めながら、6歳になる一人息子の佑司とひっそりと暮らしていた。再び巡ってきた雨の季節の週末、いつもどおりの散歩に出かけた町はずれの森で、この父と子二人に奇跡が訪れる。哀しい未来を知りながら、それでも愛しい存在に向かって発せられる言葉。その深く強く優しい決意に、きっと心打たれるはずです。市川拓司ワールドの原点をなす最上の恋愛小説。


亡くした妻が記憶を失った状態で突然現れてから、失ったはずの幸せな毎日を恐る恐る、でも大切に守ろうとする父と子の姿が描かれています。


同じ人に、二度恋をする運命の恋。主人公の病気による弱さと、人を愛する強さの対比がよく描かれていて、じんわりと心に染みてきます。


日常の何気無い言葉のやりとりが大切に書かれていて、独特の間というか雰囲気が創りだされている愛情に満ちたお話。


三日間の幸福


三秋縋

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女の為に生きることこそが一番の幸せなのだと気付く頃には、俺の寿命は二か月を切っていた。



自分の寿命についた査定価格は一年につき一万円。そのことに悲観し、寿命の大半を売り払った主人公の『クスノキ』残った寿命は三か月と三日。わずかな余生を幸福に過ごそうとする彼と、それを監視する『ミヤギ』との奇妙な共同生活が描かれていきます。


クスノキの開き直りきった行動と会話が清々しく滑稽極まりのない、笑いあり、落胆あり、もちろん感動ありの一冊。


何をやっても裏目に出る、八方塞がりな状態からあの終わり方まで持っていくなんて…少しラノベ感がありますが最終章はきっと涙がホロリの感動作品です。


恋愛寫眞 もうひとつの物語


小学館文庫
市川拓司

カメラマン志望の大学生・瀬川誠人は、嘘つきでとても謎めいた女の子・里中静流と知り合う。誠人はかなりの奥手だったが、静流とは自然にうちとける。そして静流は誠人に写真を習うようになる。やがて誠人は静流に思いを告げられるが、誠人にはずっと好きな人がいて、その思いを受け取ることはできなかった。一年後、卒業を待たずに静流は姿を消した。嘘つきでしょっちゅう誠人をからかっていた静流だったが、最後の大きな嘘を誠人についたまま…。


こちらも市川拓司さんの作品、学生の2人がひょんなことから二人で住むようになったけど、彼は自分にすごいコンプレックスをもち、彼女は見た目のすごく幼い、けれどどこか達観しているような女の子。彼は別の子を追いかけ、でも彼女は彼のことを…というお話。


普通の学生同士の恋愛小説なのですが、市川拓司さんならではの人への愛とやさしさで見事に泣かされます


読んでいて美しい情景が浮かんでくるところも魅力、ラストもじんわりと良い余韻が残る終わり方でした。


一瞬の光


角川文庫

橋田浩介は一流企業に勤めるエリートサラリーマン。38歳という異例の若さで人事課長に抜擢され、社長派の中核として忙しい毎日を送っていた。そんなある日、彼はトラウマを抱えた短大生の香折と出会い、その陰うつな過去と傷ついた魂に心を動かされ、彼女から目が離せなくなる。派閥間の争いや陰謀、信じていた人の裏切りですべてを失う中、浩介は香折の中に家族や恋人を超えた愛の形を見出していく。


出世街道を否応無く進んでいく男と、幼いころに受けた虐待の経験により人を愛することができない女性の微妙な関係を描いているお話。


主人公の『橋田』と出会い、彼から受け取った愛情を、枯れ果ててしまいそうなくらい弱い『香折』の魂が必死に守り、それを再び橋田に返そうとする彼女の姿は、涙なしには読むことができません。


誰かに恋することとか、人を愛することとか、生きることとか、幸せとは何かとか、人生における救いとか、そういうことの意味を考えさせられる作品。


100回泣くこと


小学館文庫

実家で飼っていた愛犬・ブックが死にそうだ、という連絡を受けた僕は、彼女から「バイクで帰ってあげなよ」といわれる。ブックは、僕の2ストのバイクが吐き出すエンジン音が何より大好きだった。四年近く乗っていなかったバイク。彼女と一緒にキャブレターを分解し、そこで、僕は彼女に「結婚しよう」と告げる。彼女は、一年間(結婚の)練習をしよう、といってくれた。愛犬も一命を取り留めた。ブックの回復→バイク修理→プロポーズ。幸せの連続線はどこまでも続くんだ、と思っていた。ずっとずっと続くんだと思っていた―。


すごくピュアな恋愛小説、何もかもが順調にいくと思っていたが、最愛の人物を失ってしまいます。常に過去形で綴られる文章がより切なさを増す悲嘆の物語。


二人のやりとりが可愛くて、小さくても幸せで、二人のやりとりが幸せで温かいほど、死へ向かっていくのが切なくてやりきれなくなる、幸せな記憶が多いからその数だけ涙がこぼれる作品です。


塩の街


講談社文庫

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だが―「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。


宇宙からの隕石らしき謎の物体が次々と地球上に落下後、人々が次々と塩化していくという怪現象があらわれ、人類は為す術もなく社会は崩壊していったというかなり大胆な設定ですが、読み始めるとこれが止められません。


そして、この小説に出てくるカップルの言いたいことを言えない、近づきたいのに近づけない、お互いをかけがえのない存在として大切に思いながら、お互いを思いやりすぎてぎくしゃくするイジイジ感がたまりません。


『恋する女性は強い』を前面に必死に生きている姿がとても印象的な作品です。


あとがき

いかがでしたか?泣ける!おすすめの恋愛小説をご紹介してきました。


あなたにあいそうな作品で思い切り涙してみて下さい、きっとスッキリ、最高の読後感を味わえると思いますよ!気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。

予想出来ない結末、どんでん返しの凄いおすすめ小説 12選!

今回は、思いがけない結末を迎える小説ご紹介していきます。所謂『どんでん返し』のある小説ですね。いくら騙されないぞと意気込んで読み進めても、最後には鳥肌がたっちゃうような良作、名作ばかりをご紹介していきます。


色々と深読みせず気持ち良くよんで、気持ちよくどんでん返しを受けて、何度も読み返して下さいね。


おすすめの『どんでん返し』小説

  • 同一作者の作品は除外しています。
  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・出版・作者・あらすじ・感想の順です。

  • もちろんネタバレはありません。



スロウハイツの神様(上)(下)


講談社文庫

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。 アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。 夢を語り、物語を作る。 好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。 空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。


新進気鋭の脚本家・赤羽環が所有するアパートに、漫画や映画や絵の世界を目指す卵たち(環と同年代の男5名、女2名、途中から男4、女3の構成)と、人気小説家であるチヨダ・コーキが一つ屋根の下に暮らすというお話で、恋愛ネタも絡んできますが特に大きな盛り上がりがあるわけでもなく、かなりスロースタートな感じで始まります。


章ごとに主役が変わり語り手も変わるという点で面白く、文章もとても読みやすいのですが、この作品は『下巻』まで読むことで並べたドミノを一気に崩すような爽快感を得ることができ、読後に上巻を読み返すと、さまざまな伏線が張られていることに気が付くことができます。


上巻のスローな展開で、もし飽きても絶対に下巻まで読む事をオススメします!小説が好きで、ライトノベルや漫画に抵抗がない人にはお勧めの作品。



©講談社文庫


カラスの親指


講談社文庫

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。


ふとしたことから借金をつくり闇金融と係わりをもつ詐欺師『タケ』とそのアパートへ転がり込んでくるカギやの『テツ』ミステリーとゆうよりサスペンスな勢いで物語は走り出します。


やがて詐欺師コンビ、万引き少女とニートな姉、姉の彼氏でうだつの上がらないマジシャン...へんてこりんな家族みたいな同居生活が始まり、みんなで力を合わせてヤミ金業者に立ち向かいます。


ヤミ金業者に人生を狂わされた主人公達が復讐の詐欺を企て実行して行くのですが、そこに大きなトリックが仕掛けられていて、結末はしてやられた感があります。最後の最後でまさかこんなことが?とびっくりすること間違いなし、騙されて痛快という感じの作品です。


チェーン・ポイズン


講談社文庫

「その自殺、一年待ってもらえませんか?」 三人の自殺志願者にもたらされた“死のセールスマン”からの劇薬メッセージ 死に向かう者にのみ見えるミステリアスな希望を描いた心揺さぶる長編小説! 人気絶頂のバイオリニスト、陰惨な事件の被害者家族、三十代のOL。三つの自殺に不思議な関連性を見出した週刊誌記者・原田は、“死のセールスマン”が運んだらしき、謎のメッセージの存在を知る。「命の取り引き」がもたらす意外な結末とは?


『この先、このまま生きていってもきっと何も変わらないだろう』と、自分の人生に絶望し自殺することに決めた女性と、複数の自殺者の特異な共通点に気がつきその謎を解こうとする記者、二つの物語が交互に進んでいくお話です。女性と同じような死に方をした他の人物が著名人であったことが、謎を深くして読者を上手く煽っています。


本作はほとんどが登場人物の視点で語られるので飽きずに読めますしとても面白い。そしてダミーの結末があからさますぎるので『何かどんでん返しがあるのでは』と察することができるのですが…。


死への絶望を辿りながら向かうラストで筆者が仕掛けているからくりはとにかく見事で全く予想の出来ない結末。


読み終わった後の余韻はとても良くそして泣けます。面白く読みやすく、得るものがある作品です。


闇に香る嘘


講談社文庫
下村敦史

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。和久は兄の竜彦に移植を頼むが、検査さえも頑なに拒絶する兄の態度に違和感を覚える。中国残留孤児の兄が永住帰国をした際、既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。

27年間、兄だと信じていた男は偽者なのではないか――。 全盲の和久が、兄の正体に迫るべく真相を追う。


ずっと本当の兄だと思っていた中国残留孤児の兄のことを、ふとしたきっかけで本当の兄なのか疑うお話です。


主人公は全盲、家族にも縁が薄くとても孤独、その上孫も難病。そして兄を疑うことによって起きる数々の危機…。何もかもが信じられないとても暗い話なのですが、最後に……。


とても読みやすくてするするっと頭に入ってきます。また数度のどんでん返しや多くの伏せんがちりばめられているので、最後まで全く飽きがくることがなく一気読みさせられる面白さですよ。



萩原浩

レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。


香水を広めるための噂話が連続殺人事件に発展。事件の手がかりが見つけられない中、唯一の共通点として被害者が同じ香水を使用していたことを足がかりに、渋谷周辺の噂好きの高校生たちの協力の元、事件解決の糸口を見つけ出していくという手の込んだ内容。


ミステリーではいろいろな伏線が張られ、その違和感を見つけながら読むという楽しみがありますが、ここまで違和感を感じさせない伏線もないのではと思える作品。その分最後のどんでん返しを受けたときの衝撃も大きく鳥肌もの。


猟奇的な犯罪ですが、おどろおどろした描写が出来るだけ排除されていますので読みやすいと思います。


仮面山荘殺人事件


講談社文庫

8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに1人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった……。


8人が訪れた山荘で起こる殺人事件。どうやら動機も過去のある事件がベースになっていそうです。


山荘の閉じ込められた空間に入れられた緊張感が伝わってきてかなりドキドキしながら読み進められますが、強盗が居座った中で殺人事件が起こるということを除けばよくある設定ともいえます。


読んでる途中で、誰が犯人かはもちろん分からないのですが、別に誰が犯人でも、それほど驚く結末にはならないだろうと思って最後まで読み進めると…。


え?!全く予想外の結末。読んでる途中、なんとなく感じてた設定の不自然さも全て納得できる文句のつけようのないどんでん返しの結末です。


通常は推理小説は読み返したいとは思わないものですが、この小説はすぐにもう一度読み返したくなるはずですよ。


名も無き世界のエンドロール


行成薫

ドッキリを仕掛けるのが生き甲斐のマコトと、それに引っかかってばかりの俺は、小学校時代からの腐れ縁だ。30歳になり、社長になった「ドッキリスト」のマコトは、「ビビリスト」の俺を巻き込んで、史上最大の「プロポーズ大作戦」を決行すると言い出した―。一日あれば、世界は変わる。男たちの命がけの情熱は、彼女に届くのか?大いなる「企み」を秘めた第25回小説すばる新人賞受賞作。


ドッキリ大好きの『マコト』とその相棒『俺』、男子高生2人の会話から物語は始まります。しかし、次章とつぜん『半年前 三十歳』という文字、冒頭はただの回想で、半年前ってことはこれも回想、ここから時系列がかなりバラツキはじめます。色々な時代を行ったり来たり、今が回想なのか現在なのかよく分からなくなることも…。


その半年前『プロポーズ大作戦』なるものを口にするマコト。とにかく読者を騙す気満々であることが文体の端々から感じとれるこの筆者、『ドッキリスト』と『ビビリスト』のコンビがいったいどこへ向かおうとしているのかよく分からないまま物語は『プロポーズ大作戦』の真相に向かっていくというのが本作品のストーリーです。


ラストにたどりついたとき、このタイトルの意味もじんわり効いてくるのも絶妙、読後に仕込まれた伏線を読み返したくなること間違いなしの作品です。



©集英社文庫


私たちが星座を盗んだ理由


講談社文庫

難病の女の子を喜ばせるため、星座を一つ消して見せる男の子を描く表題作ほか、5つの物語のすべてに驚愕のどんでん返しが待つ、ファンタジックな短編集。優しく、美しく、甘やかな世界が、ラストの数行で残酷に反転する衝撃は、快感ですらある。まさに、ミステリの醍醐味!


こちらは全6編の短編集、全体的に人の醜い部分が描かれた編が多いのですが、決してそれだけで終わらず結末に至るまでの流れから、何とも言えない切なさや悲しさが丁寧に織り交ぜられています。


どの作品もミステリなの?と思わせておいて終盤にがらっと風景を変えてしまうような描写が見事で楽しい作品ばかり。


どれも苦い結末が待っているのが特徴で、ある種の破綻した物語、そうした壊れたストーリーの持つ魅力が心をわしづかみにします。『ラストはこういうオチかな?』といった予想をことごとく裏切ってくれるのがとても痛快です。


イニシエーション・ラブ


文春文庫

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや…「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。


何気なく読むと大学生のウブな恋日記のような感じ、途中のあちこちに違和感を感じるものの、そのまま最後まで行ってしまいます。ぶつっと切れるように話は終わってしまい、え?どこがミステリーなの???と思う方も多いでしょう。


ミステリーでありながら、だれも死なず不幸になる人もいない。だれかが不幸にならなくてもミステリーは成立するということを証明した見事な作品。


読み終えた後こそが本当の始まりです。軽い気持ちで読んでみてください、今まで味わったことのないような本の面白さを体感できると思いますよ。


登場人物に感情移入して小説を楽しむ方や、ストーリー自体に急展開やスリルを求める方にはきっとつまらなく感じるので読まない方が良いかもしれません。


アヒルと鴨のコインロッカー


引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は――たった1冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ! 清冽な余韻を残す傑作ミステリ。


引っ越してきたアパートで出会った青年『河崎』に本屋襲撃の計画を持ちかけられる僕『椎名』。その一方で、2年前に起きた『ペット殺しとの遭遇』事件が河崎の元恋人、琴美を通して語られます。


『現在』と『2年前』が平行してストーリー展開してゆき、やがてつながり話の全貌が明らかになります。現在と2年前がつながる瞬間はまさにトリハダものですのでお楽しみに!


ミステリー性はそれほど高くないのですが、書き方がおもしろいのでスラスラと読める作品、読後は『悲しさの中に優しさ』を感じる事が出来ると思います。


ラットマン


光文社文庫

結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。本当の仲間とは、家族とは、愛とは―。


『ラットマン』というタイトルとその言葉の意味が作中で語られ、人の思い込みへの注意を喚起して堂々と騙します宣言をしているにもかかわらずここまで意外な展開を用意できるのは凄い。


ちなみに『ラットマン』とは人間が何かを知覚する過程で、前後の刺激が知覚の結果を変化させてしまう現象に、命名効果が加わることから起こるモノの見方のことを言います。例えば同じ絵でも、動物と並んでいるとネズミに見え、人の顔と並んでいると、おじさんに見えるといった感じです。


解けてしまうとなんでわからなかったかなあと思うのですが、全ての設定が計算され尽くしていて読者の盲点をうまく突いた、騙された感を愉しめる小説。


十角館の殺人


講談社文庫

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作。


たった一行の記述で視界が開ける、この展開は思わず拍手を送りたくなるほど、奇抜で、鮮やか。その一行を目にした瞬間、それまでの世界が結びつき、ひっくりかえる衝撃を味わえます。


トーリー的には、孤島に建てられた十角館という館にて、大学のミステリー同好会のメンバーが次々に殺されていくといった連続殺人。この十角館では、過去にも連続殺人が起こっており、その事件との関わりが重要になってきます。


また、孤島での大学生の視点と、本土での別の登場人物の視点が交互に語られ、この二つの視点がどこで繋がるのか?最後には誰が生き残り、犯人は誰なのか…そこで驚愕の結末です。


とにかくミステリーが好きな人には絶対おすすめのど定番作品です。一度は読んでおいて間違いないですよ。


あとがき

いかがでしたか?思いもよらない結末の待ち受ける『どんでん返し』のある小説をご紹介してきました。


最後の一行で全てが覆る衝撃、この感覚を実際に味ってみるとかなり良質な読後感に浸ることができますし、そうそう味わえるものでもありません。


気になる作品が見つかれば騙されたと思って是非一度手に取ってみて下さいね。

ドロドロの恋愛・不倫を描いたおすすめ漫画 9選!

今回は、ドロドロの恋愛や人間関係・不倫を描いた漫画ご紹介していきます。少女漫画中心に選出しましたので『ドッロドロ』とまではいかない作品が多めですが一度読み始めると面白くてハマっちゃうものばかりですよ。


おすすめのドロドロ・不倫漫画

  • 連載中は2017年4月9日現在の表記です。
  • 同一作者の作品は除外しています。
  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・完結巻数・作者・あらすじ・感想の順です。


【2017.4.23】作品追加

あげくの果てのカノン


連載中
米代恭

高月(こうづき)カノン、23歳。高校時代からストーカー的に想いを寄せる境(さかい)先輩と、アルバイト先の喫茶店で再会を果たす。でも、いけない。先輩は世界の英雄で、そして奥さんのものだから。SF×不倫の異色の恋愛を描くのは、弱冠24歳の俊英。ストーカー気質メンヘラ女子の痛すぎる恋に、共感の嵐です!


SFの世界観と不倫との組み合わせが斬新な『あげくの果てのカノン』一途なゆえにストーカー的行為がやめられないヒロインのカノンと、カノンが恋い焦がれる素敵な堺先輩。奥さんの存在も気になるし、堺先輩のカノンに対する気持ちもなかなか読めません。


カノンの、先輩への好き過ぎる気持ちが溢れ出す描写や、不倫への戸惑いに揺れる気持ちが伝わってきます。



©ビッグコミックスピリッツ


そしてストーリーは恋愛だけじゃなく、さりげなくSFになっていきます。でもなぜかその世界観があくまでも背景でしかなくて、そこに爽やかでひたむきに見せた『ドロドロの不倫ストーリー』が鎮座してるのが本当にすごい。



©ビッグコミックスピリッツ


せいせいするほど愛してる


全7巻完結

彼にふれる―その時あたしの中の「女のスイッチ」が入る…。化粧品会社の広報部で働く未亜(みあ)は、恋人から突然プロポーズされた。だが仕事に理解を示さない彼に冷めてしまい別れを告げる。しかし、その彼がストーカー化して、うまく別れられず困る未亜。そんな彼女に、救いの手を差しのべたのは、出会ったばかりのイケメン海里(かいり)。しかし彼の正体はなんと!?


その人は好きになってはいけない人だった… 不倫にはつきものだけど、この作品はさらに切なくなります。


なんと好きになった人は既婚者でさらに離婚しようと決めた矢先事故に遭い奥さんは半植物人間に…普通の不倫より残酷でより切ないですよね。


共感出来る女心や、じれったい感じ、それでも『あ〜わかるわかる』みたいな…とにかく読んでみて下さい。素敵な擬似恋愛を体験出来ますよ。



©フラワーコミックス


あなたのことはそれほど


連載中

いくえみ綾が描く、底無しW不倫。「私はいつかきっと罰があたる」 占い師は、中学生の美都(みつ)にこう言った。「二番目に好きな人と結婚するのがいい」 医療事務として働く美都は、飲み会の帰り道に想って想って想い続けた初恋の人・有島(ありしま)に再会、男女の仲に。しかし彼は既婚者で、美都にもすでに優しい夫がいて──。美都と夫、有島と妻。四者四様の視線と思惑が交錯する、出口なしのマリッジライフ


ダブル不倫で二組の夫婦を軸に話が展開します。読後感が『怖い』という印象で後味の悪さが不気味なのですが、先が気になって仕方ありません。



©フィールヤング


する人、された人、誰にでも可能性がある事だなと共感だったり、嫌悪感や胸が痛くなったり、登場人物それぞれの視点から描かれているので、嫌な面も含め、人間味が出ていて、ストーリーがリアルに感じられます。


現実の不倫もこんな風に進んでいくんだろうなって思えてしまう、まるで昼ドラのようにドロドロな作品。



ドラマ化
あなたのことはそれほど
2017年4月18日~ TBS系
出演:波瑠・東出昌大仲里依紗



©フィールヤング


クズの本懐


全8巻完結

品行方正な美男美女カップルとして、周囲から羨望の眼差しを浴びている花火と麦。理想的な男女交際に見える二人には、誰にも言えない“ある秘密”を共有していた。


軽くネタバレすると主人公らは、お互いが好きなのではなく、好きな人が他にいて叶わない想いなので2人で付き合っているふりをし慰めあっている状態です。


いろんな人の話が同時多発的に進んでいて…見事なまでに皆が皆、一方通行な恋模様が切ない。 皆歪んでいて、皆清々しいほど自己中、でも好きな人への気持ちだけは純粋。片思いが痛いほどわかりすぎる『クズ』の一言では片づけることのできない切なさのある作品。



©スクウェア・エニックス


人間の嫌なところやドロドロしたところがふんだんに描かれていますが、なんだかそれぞれの気持ちも分かる気がするし、皆どこか憎めません。 理解できない人もいるだろうし、好き嫌いは別れる作品だと思います。



©スクウェア・エニックス


姉の結婚


全8巻完結

もう恋愛だの結婚だのは煩わしいと思っている独身女性ヨリ(39歳)の前に、突如として幼なじみと名乗る怪しいイケメンが現れる。新手の詐欺かと思いきや、本当に少年の頃からヨリを慕っていた精神科医・真木。しかし彼は妻帯者だった……。避けよう避けようとするヨリを追い詰める真木。さらに真木の妻はヨリにそっくりの容貌だった。同居する妹の心配をよそに事態はだんだん泥沼に。この恋愛(?)の行く末はどこに落ち着くのか?


主人公『ヨリ』にずっと想いを寄せていた真木が別の女性と不毛な結婚生活を送る中、偶然ヨリと再開し心の奥深くにしまい込んだはずの想いが溢れ、結局恋い焦がれてやまないヨリへの想いをぶつけていく様が丁寧に描かれています。



©フラワーコミックス


二人とも淡々としている、あるいはそのように振る舞っているのでそんなにドロドロ重い感じはしないのですが、表面に出てこない深い愛情は感じます。なんといっても真木の変態的一途さがこの物語の軸になっていますよ。



©フラワーコミックス


失恋ショコラティエ


全9巻完結

製菓学校に通う爽太(ソータ)は一つ上のサエコと交際中。4年前の一目惚れから想い続け、去年のクリスマス直前にようやく初キス。大のチョコレート好きな彼女のため、チョコ作りの腕を磨く日々。彼女からタバコの匂いがしても、バレンタインのデートを断られても、全くくじけず挑み続ける爽太だったが…!?


小悪魔的な女性『サエコ』をずっと思い続ける男『ソータ』が主人公、全て計算され尽くしている恋愛マスターなサエコに主人公も手のひらで転がされているのがわかっていながら…その一途さからチョコが好きな彼女の為に、振られてしまったのにショコラティエになります。負の力をプラスに変えて、どんどん魅力的になるソータを見ていて楽しい!



イライラさせる女子がうまく描かれすぎていてイライラ(笑)、でも途中から次はサエコがどんな手をうってくるのか?ソータはどう対抗していくのかワクワク、とにかく続きが気になってしょうがないずっとニヤニヤ、クスクス、キュンキュンできるおすすめの作品です。



©フラワーコミックス


True Love


全7巻完結
杉山美和子

杉山美和子が挑戦する新しい恋の形は、好きになってはいけない相手を愛してしまう禁じられた恋の物語。妹を好きになってしまった兄・弓弦。みんなに祝福される恋じゃないってわかっているけど、人を好きになってしまう心は、どうしても止められず・・・好きになればなるほど苦しいのに、愛し続けることを選ぶ兄。なんの打算もなくただただ愛おしいと思う気持ちをタイトル「TrueLove」に込めました。


両親の離婚で離ればなれになった二人。高校生になった時に再会し、恋愛へと発展します禁断愛ゆえに、必死に気持ちを抑えながらも惹かれ合うお話。



©フラワーコミックス


兄妹の禁断愛テーマは今時あまり珍しくないですけど、兄・弓弦のまっすぐすぎる気持ちと、可愛い愛衣にキュンキュンしっぱなしでなかなかの満足度。


ドロドロ感よりもキュンキュンの多い作品ですが一応『禁断愛』がテーマになっていますのでご紹介しておきます。



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僕らの恋は死にいたる病のようで


全3巻完結
車谷晴子

許されるなら、僕はキミだけに愛されたいんだ…幼なじみ・空(そら)と、つきあって4年の紅子(べにこ)。18歳になったらプロポーズをすると紅子に告白した空は、彼女をかばって交通事故で死んだ…。それから紅子の前に現れたのは、声も姿も空そっくりの双子の弟・海(うみ)だった。海の、空に対する恐ろしいほどの執着は歪んだ愛情となって紅子にむけられ…!?


可愛い絵柄のわりにドロドロの作品、紅子をかばって死んだ恋人の空。その双子の海が逆恨みの復讐を紅子にしていくディープに怖いお話なのですが…



ネタバレですが、空を好きだった海は紅子のせいで空が死んだ為、紅子が許せない。だけど海、実は子供の頃から紅子が好きだったので、大好きだった空を裏切っている自分自信も許せない。この歪んだ愛情が憎しみともなり…とても複雑でダークな感情が描かれています。


そして、ヤンデレ好きにはたまらない内容ともなっていますよ。



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宇宙を駆けるよだか


全3巻

かわいくて素直な性格のあゆみは大好きな人と恋人同士になったばかり。だが、初デートに向かう途中で同じクラスの然子の自殺を目撃し、意識を失ってしまう。目が覚めると、あゆみは醜い容姿の然子と身体が入れ替わっていて…。 容姿も性格もまったく違うふたりの運命が、奇妙にねじれながら交錯していく――。


心と容姿について、かなり深く考えさせられるお話。自分の容姿が悪いから不幸と思っている然子、『かわいいあの子と入れ替わりたい』っていうシンプルな気持ちからドロドロな展開を見せます。



©マーガレットコミックス


トーリー的には飛び降りや容姿の善し悪し、親子関係、三角関係がからんでけっこう暗めで深めなのですが絵の感じやクスッと笑うところがあったりするので必要以上に重くなっていません。


巻数が3巻と少なく完結しているので最後まで一気に読めて、ラストは私的に意外な終わり方でしたが、読後感はとってもほんわかハッピーエンドです。



©マーガレットコミックス


あとがき

いかがでしたか?ドロドロの恋愛や不倫を描いた漫画をご紹介してきました。


現在連載中のものから完結してしばらく経っているものまで色々と紹介してきましたがどれも素敵で面白い作品ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。



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完結済の是非読んで欲しい面白い少女漫画

今回は、完結済の面白い少女漫画を厳選してご紹介していきます。1巻完結の作品から18巻の少し長めの作品まで様々、きっと『もう読んだ!』と言われる作品も含まれていると思いますが、どれも一度は読んでみて欲しい漫画ばかり集めたつもりです。気になる作品があれば手にとってみて下さいね。


ジャンルは、ファンタジー、学園もの、ラブコメなど様々ですが、胸キュンあり、萌えあり、少し重めの話から爽快な話まで泣けて、笑えて、ドキドキして最高の読後感を味わえると思います。


完結済のおすすめ少女漫画

  • 同一作者の作品は除外しています。
  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・完結巻数・作者・あらすじ・感想の順です。


シックス ハーフ


全11巻

バイクで事故った詩織は目覚めると記憶を失っていた。家に戻り兄・妹と暮らし始めるが関係はぎくしゃくするばかり。学校ではヒドい噂を流され孤立してしまう。過去の自分が分からず、居場所を見つけられない詩織は…!?


記憶喪失になった詩織。記憶を失う前の自分は家族からも友人からも最低の評判だった模様。全く覚えてない兄と妹ととりあえず暮らしはじめましたが、以前の自分との違いに周囲も自分もとまどいます。 以前の詩織が何を考えていたのか、記憶が戻ったら現在の詩織はどうなるのか、兄との関係はどうなっていくのか?



詩織が不安に思う気持ちや、居場所がないと思って足元がぐらついてしまう感覚がすごく伝わってきて、そんな不安定な環境から前向きに進もうとする強さや家族と新しい関係を作っていこうとする努力や葛藤などが丁寧に描かれています。


少女マンガにありがちな、血のつながらない兄と妹の恋愛話がスリリングでミステリアスに描かれている少女マンガの域を完全に超えた良作。読後感も映画を観た後のような余韻に浸りたくなる作品だと思います。最後はきっと涙と鼻水が止まりませんよ。



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恋愛バカ上等


全1巻

誰にでも黒歴史ってありますよね…。OL堺徹子、念願の営業異動でヤる気まんまん☆と思ったら、そこには二度と再会したくなかった相手が!それは高校のヤンキー仲間・赤星虎仁。そう、私たちちょっぴりヤンチャ、してたんです。。徹子は虎仁に片想いしていたが、告る前に玉砕した過去が。卒業&失恋の痛手を吹っ切るように社会人デビューを果たしたのに、皮肉な再会…しかも、虎仁もすっかりイケメンリーマン化してるし~!お互い元ヤンであることを隠しつつ、にじみ出てしまう愛と仁義と喧嘩上等!?虎仁と無理矢理パートナーを組まされた徹子は…この恋、どーオトシマエつける!?


ヤンキー上がりの二人が、昔のすれ違いと今の仕事を乗り越えて結ばれる素敵なお話です。主人公の『徹子』と『虎仁』、美男美女で中身も筋が通っててとにかくかっこいい!グダグダがなくて爽快感がたまりません、短編なのにこの満足感はすごいことですよ。



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読み切りも2つ入っていて、3作品ともヒロインが超強がり、ヒーローはそんな彼女が実は好きで仕方がないってパターンで内容的にあまり変わり映えしませんがどれも最高に面白いですよ。



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BLACK BIRD


全18巻

「いつかきっと迎えにいくから」そうあなたが言ってくれたから、私はずっと待っていた。あの日のあなたの温(ぬく)もりを…。けれど私の前に現れたあなたの姿は、黒い翼の異形の妖(あやかし)…。あなたが喰らうのは私の身体(からだ)?それとも…


主人公の美紗緒が、あやかしでカラスの親分・匡と恋に落ちる話です。匡は見た目すごく冷たくて怖いイメージですが、大好きな美紗緒の事となるとヤキモチを妬いたり、自分を見失ってしまったり、彼女のちょっとした仕草でドキッとしてみたり、匡のたまに見せる余裕のない表情には、普段とのギャップもかなりあって胸キュン必至です。


お互いに相手の事を心から愛しく想い、思いやる姿は本当に素敵、話数が多めの作品ですが是非読んで見て下さい。



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砂時計


全10巻

植草杏、12歳。両親の離婚を機に母親の実家・島根に越してきた。田舎独特の雰囲気をなれなれしくプライバシーが無いと感じた杏。だが、近所に住む大悟と知り合い、徐々に自分の居場所を見つけるのだった。しかし、彼女を支える母親が仕事中に倒れて…!


恋愛だけではなく、たくさんのものがつまった作品、母親の自殺で心に『重い荷物』を抱えてしまう主人公の『杏』、廻り廻って生きる理由になった大切な人にたどりつくお話です。心理描写も凄く的確なので、杏と一緒に追い詰められていくような気分になります。


読むと痛みを伴うような作品ですが読んだ後に、暖かい気持ちになれますよ。


少女漫画にしては暗いとか、重いって感じる人もいるかもしれませんが、それでも是非1度読んでほしい作品です。



©ベツコミ フラワーコミックス

3D彼女


全12巻
那波マオ

つっつんこと筒井光(つついひかり)はアニメやゲームのバーチャルな女の子で満足している高校生。ある日、プール掃除を一緒にやるハメになった、派手でツンツンしてて男グセの悪い完全リア充女・色葉(いろは)から猛烈にアプローチされる……。友達も少なくて、自分の世界しかなかった、つっつんは大胆で奔放な色葉にブンブン振り回されちゃって……ペース、乱されまくりなんですけど!? 初めてのリアル恋愛に戸惑う少年の、不器用な純愛物語!


主人公の男の子『光』がとにかく素敵。本物のハイスペックはこんな男の子かも。手先は器用だし、勉強もできる、何より自分の性格と格闘しながら、好きな女の子にちゃんと向き合ってるのがいい。時折見せる『本気のオタク、なめんなよ』て感じの姿にすごく萌えます。



©KCデザート


彼女も見た目で誤解されがちだけど、凄くいい子!彼女と出会い、彼の周りに次第に人が集まりいつの間にか友達に。みんな最初はヒトクセあるんだけど、これまたいい子で出てくるキャラみんなを応援したくなりますよ。


ラストは主人公取り巻く友達みんなの成長した姿含め全て◎、笑えて泣けて胸キュンして…、最後はとても満足して終われる必読漫画ですよ。



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恋なんかはじまらない


全7巻
藤原よしこ

「絶っ対!あんなヤツ好きになんてならない!!」両親の転勤で知り合いの家に居候することになった真琴(まこと)。でもその家には、親友のタマちゃんをフッた学校イチのモテ男・カンナが一緒で…!?藤原よしこのドキドキラブストーリー!


絵柄に似合わず可愛いだけじゃない、こんな恋愛したいって心から思えるほどの素敵なお話。 『こんなかっこいいカンナの彼女が何で真琴なんだ』と話の中でみんなに言われるシーンがあるんですけど、真琴じゃないとカンナの心の壁破れないわ!と思うほど、他の並みの女の子には真似できない、超まっすぐで優しくて余計なプライドのない友達思いのとっても可愛い女の子です。


そんな真琴は、いじわるなカンナに振り回されっぱなしなのですが、いつもはクールなのに真琴に対しては必死になってしまうカンナにはすごくときめきます。


こんな二人のやり取りに、ハラハラドキドキしまくりですが、お互いの想いは真っ直ぐで揺るぎなくて…絶対に最後の最後まで、胸キュン・感動がありますよ。



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電撃デイジー


全16巻

“何があっても君を守ってあげる――” 唯一の肉親・兄を亡くした照(てる)の心の支えは、兄がくれた携帯電話に届くDAISYという謎の人物からのメール。ある日、照はひょんなことから不良校務員・黒崎(くろさき)の下僕として働くことに。でもこの極悪オトコ・黒崎が実は…!?


いつも自分を見守ってくれる顔も声も知らないデイジーという名の人。唯一、知っているのはメールアドレスだけ。 天涯孤独の主人公はいつもデイジーのくれるメールに助けられてきた。そのデイジーの正体は実は学校の校務員で…


ヘタレでツンデレで実はかなり一途な校務員『黒崎』にKO間違いなし、『照』の健気さも思わず応援したくなります。 そんなキャラクターの魅力もさることながら、ストーリーも素晴らしくてハマること間違い無し、いたるところにグサリとささるセリフあり、欲しい言葉がたくさん詰まった作品です。



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胸が鳴るのは君のせい


全5巻
紺野りさ

中2の時に転校してきた彼のことがずっと気になっていたつかさ。卒業間近の中3の冬に勇気を出して告白したけれどあえなく玉砕…!!!なんか普段からよくしゃべっていてほかの子よりも自分に素顔を見せてくれてる気がして友達も「両思いじゃない?」なんて言うし、自分でも本当に好きだしすごくすごく期待して告白したら「そんなふうに思ったことなかった」ってズバッとフラレてしまった。。。そんな女の子の、片想い奮闘記☆仲のいい友人(!)を友人としてなくしたくないし、けど優しくされるたびどんどん好きになって苦しくなっていく。そんな思春期の一大事を丁寧に描いた作品です。ギャグテイストあり、主人公がずっと一途に好きな男子・有馬くんのイケメンっぷりも充実してます。


普通なら女の子が告白したらオッケーもらえて付き合い始めるってのが定番だけど、まさかの即振られちゃいます。それでもめげずにいつも元気に振舞ってくれる『つかさ』に心惹かれていく『有馬』の胸キュンストーリー。



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両思いになってからもいいんですけど、つかさの片思い中にこっそりつかさを優しい目で見ている有馬がたまらりません。


告白してから始まる気持ちがすごく丁寧に描写されていますし、両思いになってからの不安やすれ違いも共感できます。話のテンポもサクサク進むのにしっかり盛り上がりもあって5巻でスッキリ完結言うことなしですね。



©ベツコミ フラワーコミックス


宇宙を駆けるよだか


全3巻

かわいくて素直な性格のあゆみは大好きな人と恋人同士になったばかり。だが、初デートに向かう途中で同じクラスの然子の自殺を目撃し、意識を失ってしまう。目が覚めると、あゆみは醜い容姿の然子と身体が入れ替わっていて…。 容姿も性格もまったく違うふたりの運命が、奇妙にねじれながら交錯していく――。


心と容姿について、かなり深く考えさせられるお話。自分の容姿が悪いから不幸と思っている然子、『かわいいあの子と入れ替わりたい』っていうシンプルな気持ちから色々な展開を見せます。



©マーガレットコミックス


トーリー的には飛び降りや容姿の善し悪し、親子関係、三角関係がからんでけっこう暗めで深めなのですが絵の感じやクスッと笑うところがあったりするので必要以上に重くなっていません。


巻数が3巻と少なく完結しているので最後まで一気に読めて、ラストは私的に意外な終わり方でしたが、読後感はとってもほんわかハッピーエンドです。



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ハニー


全8巻
目黒あむ

それはまだ中学の頃。雨の中道端に1人の不良が倒れてるのを発見した奈緒ですが、ヘタレのために絆創膏と傘だけ置いて、逃げてしまいます。そして時は過ぎ高校入学。奈緒は偶然にもその不良と再会してしまいます。報復を恐れてビビリまくる奈緒ですが、彼の第一声は「結婚を前提にお付き合いしてください」!?


ゆるふわ胸きゅんストーリー、主人公の『奈緒』と『鬼瀬』の甘酸っぱい恋の物語にキュンキュンが止まりません!スリルと波乱はあまりありませんが人間同士のあったかい繋がりを感じられる作品。


こんなに素直でまっすぐな人がいるのかってぐらい正直な『鬼瀬』と彼に出会って変わっていくヒロイン『奈緒』がとっても可愛い!この二人がドロドロするのは見たくないな〜という感じです。



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プリンシパル


全7巻

東京の学校でハブられ、3人目の継父とはうまくいかず、札幌の実父のもとへ引っ越した糸真。そこで出会ったのは、人気者の和央と弦。2人に近づくとハブられるらしいけど、恋に落ちてしまったら仕方ありませんね。


プリンシパル』は思ったことをはっきり言う女の子、糸真が2人の魅力的な男の子、体が弱くて甘い顔なのに少し計算高い和央(わお)と、ワイルドで口が悪いのにハートのピュアな弦(げん)に出会って恋に落ちていく話。糸真の心はどちらにうばわれて行くのでしょう?



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この漫画を語る上で外せないのが『いくえみ男子』といわれる超魅力的なキャラクター達です。いくえみ男子は、『いくえみ綾』さんの漫画に登場するキャラクターの総称。優しくて、目端がきいて、時には厳しくて、特別目立つわけではないのに、いつの間にか心を掴んで離さない、不思議な魅力を持つ男の子の事、あなたもきっといくえみ男子、和央と弦の魅力に引き込まれちゃいますよ!




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ラブログ!!


全3巻
藤原晶

私はエリコ、外資系商社OL2年生。趣味はオシャレに映画に夜遊びに長電話、お酒、ショッピング…そして「いいオトコ」探し!学生時代のお子様恋愛は卒業して、真のシアワセつかむための日々の奮闘を、ブログに書いてます。


主人公が憧れの男性を中心に付き合ったり別れを経験しながら『恋愛とはいったいなんだ?!』をテーマにブログで赤裸々に実体験を元に、悩みやら考えを綴り成長していくお話です。


予想もつかないところから悩みや幸せが落っこちてくるリアルに近い作品です。いい恋愛で本当に女は綺麗になれるのかもと思わせてくれて、少し切ないけど気持ちよく読むことが出来ますよ。



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ダウト!!


全6巻

「30歳まで処女」と噂されるほどの「地味S(ジミーズ)(ダサくて目立たない女)」だった藍は、金と労力をつぎこんで美しく変身!悲惨な中学時代に別れを告げ、誰も知り合いがいない高校で見事デビューを果たすが…!?ハイテンション学園ドラマ!!


もの凄い努力によってキレイになった成り上がり美人な『藍』と、つかみ所のない女好きの超イケメン『曹』を中心にしたお話。 とにかくもうおもしろいです。


綺麗ごとをバサッと剃り落とした男と女の本音が描かれててリアル。そして、男の子はもちろんだけど、それ以上に女の子が凄くカッコイイ、普段はダメダメだったりしても、いざって時はオトコマエというか、芯が強い女の子が描かれているので、読んでてスカっとします。



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ストロボ・エッジ


全10巻
咲坂伊織

仁菜子は素直でおっとりした高校生。まだ恋はしたことないと思っている。自分に想いをよせる大樹への気持が恋だといわれて、いいヤツだとは思ってるけど…? ある帰り道電車で学校で人気の男子・蓮と出会う。少しの会話や笑顔だけで仁菜子は新しい気持を感じる。この気持はいったい…!? 仁菜子のほんとの初恋が始まる!


誰かを一途に想う気持ちに共感出来る作品、恋愛片想いマンガの頂点といってもいいと思います。『仁菜子』のまっすぐな気持ち、『蓮』の純粋さ、友達たち一人ひとりの想い、それぞれの想いが交わりあったキュンキュンする作品、こんな風にお互いを思い合える恋愛って素敵。



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思いやりのあるストーリー展開が心地よくてかなりオススメの人気作。



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あとがき

いかがでしたか?完結済の是非読んで欲しい面白い少女漫画をご紹介しました。


比較的新しい作品から完結してしばらく経っているものまで色々と紹介してきましたがどれも素敵で間違いなく面白い作品ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。



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面白いラブコメ少女漫画『かわいいひと』ネタバレ・感想

今回は斎藤けん先生の描くラブコメ少女漫画『かわいいひと』のネタバレ、感想を紹介したいと思います。


単行本1巻の表紙をみるとかわいい…のか?みたいな人物が描かれていますがさて内容はどんなものでしょう。



注意
本記事にはネタバレも含まれていますのでご注意下さい。



あらすじと概要


いい人なのに怖い顔の花園くん。そんな彼が告白されて、初めてできた恋人は大学のマドンナ日和。不釣り合いな2人のデートは上手くいくのかな?



かわいいひとDATA
作家名:斎藤けん
出版社: 白泉社
雑誌: AneLaLa


冒頭ネタバレ紹介

主人公は死神顔の花園くん、見た目に反して心の綺麗な27歳、母親と2人で花屋を切り盛りしています。



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こちらが主人公の花園森也くん、小さな頃から自分の顔がコンプレックスでいつも前髪をおろしています。


普段は配達や仕入れであまりお客さんと関わらないのですが、たまに店にいるとその恐ろしい面相にほとんどのお客さんが逃げていってしまいます。


お客さんを驚かせまいと無理に笑顔をつくってしまうとより恐ろしい顔に。そんな花園くんに可愛い彼女が出来ました。



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デートの迎えに来た、こちらが彼女の鈴木日和(ひより)ちゃん、とても可愛い大学生、大学でもマドンナ的存在です。


出会い


2人の出会いは日和の通う大学の学園祭、そこに花を配達に来た花園くんが車に戻ると何故か日和がのっています。


花の精がお礼を言いに来たのだと妄想する花園くんでしたが、実際は友達に無理矢理出場させられた『ミスコン』に出るのが嫌で隠れていた日和。


晒されて見た目で判断されるのが嫌だと言う日和に優しく声をかける花園くん。


『…綺麗な花には荒んだ心を癒す力があるんですよ。』



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この顔に一目惚れしたのが日和ちゃん、ミスコンにも出場し優勝、それから花園くんのいる花屋さんに通いつめます。



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来る日も、来る日も通う日和にこんな子とつきあえたら幸せだろうなあと思っていたある日、好きな人に渡したいので花束を作って欲しいと頼まれる花園くん。


好きになりかけていただけに涙をながしながら花束を作り上げ、そして…



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そのまま花束を受け取り付き合い始めることとなる2人なのでした。


ある日のデートで、花束のお返しにと花籠を贈る花園くん『こんな俺ですが、これからもよろしくお願いします!』思い切り照れ臭そうに伝える花園くんに『…はい』と答える日和、喜ぶ花園くんの顔が特に大好物の日和は…


"ああ、本当に…本当に……"



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こんな2人の日常

自分の見た目に全く自信のない花園くんは、日和が自分のどこを好きになってくれたのかさっぱりわかりません。



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そんな妄想をよそに、日和は花園くんにベタ惚れしています。花園くんが楽しそうな姿や喜ぶ姿を見るたびに…



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こんな風にフルフルしてしまう日和、これが笑いを堪えているように見えてしまうマイナス思考の花園くん。


…と、2人はとにかくお互いの事が大好きで大好きで、大切に想いあって、些細なことにも幸せを感じあっていく、初々しくて暖かくて、ほのぼのとした日常が描かれていきます。


かわいいひと 感想

3巻まで読みましたが、はっきりいって頰が緩みっぱなしのニヤニヤしっぱなしで一気に読んでしまいました。


初々しい恋愛の感じがこれでもかというくらい描かれていて、悶え狂いそうになっちゃいますホントに。


初々しいといっても恋の進展はきわめて順調というかむしろ早いほうなんですが、それでもこの2人が醸し出す『ピュア感?初々しさ』はすごくて、積極的なんだけど実は勇気を振り絞ってる感じが凄くいい。好きすぎて抑えられない感情なんかも表情だけで伝わってきます。



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内容的にも大きな壁というか障害があるわけでもないのですが、好きすぎるだけで『もどかしさ』や『切なさ』まで感じてしまうから凄い。


そして!『かわいいひと』というタイトル通り、花園くんも日和ちゃんも本当にかわいい、魅せる表情も性格も可愛いすぎてたまりませんでした。


こんな感じで結構熱い恋愛模様が描かれているのに、終始心地よくほんわかと読めて、しかもずっとニヤニヤ、キュンキュンできる素敵な漫画でした。



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ニヤニヤがとまらないおすすめのラブコメ漫画

今回は、おすすめのラブコメ漫画を厳選してご紹介していきます。面白いラブコメ漫画は『胸キュン』と『笑い』と『ドキドキ』がいっぱい詰まってますよ!


おすすめのラブコメ少女漫画

連載中は2017年4月1日現在の表記です。
ちなみに掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加していきます。


そうしそうあい


連載中
りべるむ

金髪ガチヤンキーそうしと、黒髪真面目女子のめぐみの、かわいすぎる両想いをお送りします☆ 付き合い始めたふたりのキレッキレな愛情表現に、誰もが表情ゆるっゆるになるほんわか教室ラブデイズ♪


『そうしそうあい』はヤンキーと真面目ちゃんカップルのほのぼの話。周りの友達もゆるーい感じの可愛いヤンキー、ほのぼのしてユルッとした流れだけど、飽きずに読めます。


『そうし』と『めぐみ』の主人公カップルがお互いの事を想っているのがよく伝わるので、なんだかほんわかした気分になれます。



© KADOKAWA / メディアファクトリー


恋わずらいのエリー


連載中
藤もも

地味で目立たない高校生活を送るの市村恵莉子。唯一の楽しみは、かっこよくて爽やかなオミくんこと近江章を眺めつつ、日々の妄想を”恋わずらいのエリー”の名前でつぶやくこと。でもある日、オミくんの裏の顔をうっかり知ってしまったうえに、恥ずかしいつぶやきまでが彼にバレてしまって。変態地味女子×ウラオモテ男子のアブノーマルLOVE!(Amazonより引用)


『恋わずらいのエリー』はクラスでも存在感の薄い女の子『恵莉子』がイケメン『オミくん』を餌に妄想してる姿がまさに変態って感じ、そんな2人がいい雰囲気になったりするんですけど根本は変態なので面白い。もちろん二人のやりとりにはキュンキュンしっぱなしです。



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電撃デイジー


16巻完結

“何があっても君を守ってあげる――” 唯一の肉親・兄を亡くした照(てる)の心の支えは、兄がくれた携帯電話に届くDAISYという謎の人物からのメール。ある日、照はひょんなことから不良校務員・黒崎(くろさき)の下僕として働くことに。でもこの極悪オトコ・黒崎が実は…!?


いつも自分を見守ってくれる顔も声も知らないデイジーという名の人。唯一、知っているのはメールアドレスだけ。 天涯孤独の主人公はいつもデイジーのくれるメールに助けられてきた。そのデイジーの正体は実は学校の校務員で…


ヘタレでツンデレで実はかなり一途な校務員『黒崎』にKO間違いなし、『照』の健気さも思わず応援したくなります。 そんなキャラクターの魅力もさることながら、ストーリーも素晴らしくてハマること間違い無し、いたるところにグサリとささるセリフあり、欲しい言葉がたくさん詰まった作品です。



©フラワーコミックス


これは愛じゃないので、よろしく


連載中
湯木のじん

映画にでてくるみたいなドラマチックな恋をしたい── 映画好きの泉さら(高1)は、物語みたいなほんとの愛に憧れている。だから好きな人もできたことがないし、現実の恋には興味ない。何でも持ってるイケメン・九条翼が彼女と別れる場面に遭遇したさら。九条の思いやりに、「彼こそが真実の愛を知っている!」と感動するが、実は九条は──!? ちょっとずれててピュアなさらと、ひねくれイケメン九条のラブゲームが開幕です!


ワケありイケメンと、愛に憧れているヒロイン。更に後から登場するもう1人のイケメン君との三つ巴の恋模様。


キラキラな憧れをリアルで実現したいと願っている小学生女子の理想を持ち続けるヒロイン『さら』 が可愛い!そんなヒロインを軽く弄ってやろうとする『九条』が変に現実的な所もある『さら』にいつの間にか振り回されてて面白い。



©マーガレットコミックス


夢見る太陽


連載中

母親の死と父親の再婚、そして弟が生まれたのをきっかけに、自分の家には居場所がないと感じ始め、家出をした女子高生の亀戸しま奈。公園で出会った着物姿の男から住む所を紹介してやると言われ、即答で入居を決めたしま奈だったが、それには「3つの条件」をクリアしなくてはいけなくて…!?


ちょっとシリアスなところもあるけれど、ふわふわした女の子とイケメン男子がいっぱい出てくるお話。


素直で可愛い高校生のしま奈がルームシェアをすることになり、同級生だったり大家さんだったりと大人な恋やピュアな恋等色んなストーリーを楽しめます。



©漫画アクション


なまいきざかり


連載中
ミユキ蜜蜂

バスケ部マネージャーの由希は、キャプテンにひそかな片想い中。ところが、生意気な後輩男子・成瀬に弱みを握られて大ピンチ!強引な成瀬に振り回されるうちに、由希はいつの間にか? ド直球★バスケ部青春ラブコメ


生意気な成瀬がモテるくせに、エースのくせに、年下のくせに、ツンデレな年上マネージャーを攻めて攻めまくってじわじわ両思いになって行くのがたまらない甘い学園青春ラブコメ


要所要所に入るギャグと言うか、やりとりもテンポ良くて面白い!甘々なだけじゃないのがいいですよ。



©花とゆめコミックス


アシガール


連載中

速川唯は、遅刻・忘れ物・居眠りの常習犯で恋愛にもオシャレにも関心がないぐうたら女子高生。何の目標もなくなんとなく過ごしていたある日弟の尊がつくったタイムマシンでうっかり戦国の世へ。そして人類史上初の足軽女子高生が誕生した──!


足だけ早いぐうたら女子高生『唯』が、過去にタイムスリップして足軽になり、さらに超絶イケメンの若君『忠清』と恋に落ちてしまうというなんともまあリアリティのない話ですが、とんでもなく面白い漫画です!


とにかく唯のおバカ可愛さがとんでもない、だからと言ってキュン要素が薄いかというと全くそんなことはなく、所々にうまーくキュンポイントが散りばめられていて、笑いありキュンありで読んでいて全く飽きません。ファンタジー系ラブコメ作品です。



©集英社 ココハナ


青楼オペラ


連載中

江戸時代、遊郭吉原――――。

親を亡くした武家出身の朱音(あかね)が自ら身を沈めたのは、大見世・曙楼。高利貸しの若旦那で頭の切れる色男・近江屋惣右助(おうみやそうすけ)との出会いが、朱音の運命を突き動かす!!ここは地獄か極楽か・・・艶やかな吉原物語が今、動き始める・・・――――!!!!

台詞にしても、行動にしても女性が求める男性を描くのがピカイチのかのこ先生が描く時代物ラブコメ


初めからいつか別れが来ることが分かっているのに互いに愛し合う事を抑えられない若旦那、惣右助と茜。その切なさや苦しみ、事件解明に伴う切迫する危機…キュンキュンドキドキのとまらない素敵な作品ですよ。



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銀盤騎士


連載中

ヘタレ男子が王子に変身! 氷上に魔法をかけるラブ×コメディ! ――小さな出版社で健康雑誌の編集をしている猪狩千登勢(いがり・ちとせ)。幼なじみの雉子波心(きじなみ・こころ)は男子フィギュアスケートのスター選手! だが彼の活躍の裏には、千登勢との「ある秘密」があった。その鍵は――魔法少女と鎧の騎士!?


銀盤騎士は主人公『心』は、セレブで超イケメンクールな人気スケーター、実はすごい訛りがあるわ、内気でヘタレでコメント慣れしてないわ、ガチオタだわ…挙げ句が好きな子におまじないをかけてもらわないと上手く滑ることができないわと、そのギャップと想像もできないヘタレっぷりに笑えます。


緊迫した試合の前に魔法かけてもらってるところなんかニヤニヤしちゃいます。フィギュアをあまり知らない方への配慮もしっかりされているので、誰でも安心して読めますよ。



©KC KISS


かわいいひと


連載中

死神顔のせいで怖がられる花屋の花園くん。ところが大学生の美少女・日和に突然告白されて恋人同士に。とまどいながら付き合い始めた花園くんの、日和だけが知ってる「素顔」って…!?


個性が特別強いわけではなく、人相が悪くて何かと損をしがちな普通の青年が、初めてできた彼女がかわい過ぎて戸惑いまくりの日常風景を描いてます


見た目とのギャップでドキッとさせてくれる花園くんは中身がキレイで、彼女には態度でも示してくれるしいい人過ぎる。彼女も可愛いし心温まる作品。



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黒伯爵は星を愛でる


連載中

下町で花売りをするエスターは、母を亡くし、双子の兄とも離れ離れ。「いつも笑顔でいれば、素敵な王子さまが現れるわ」 そんな母の言葉を支えにしていたある日、エスターのもとにヴァレンタイン伯爵が現れ「貴女は今日から私の花嫁です」と!? しかし、伯爵には別の顔も…半吸血鬼のシンデレラストーリー!


独占欲が強いキラキラ伯爵のレオンと、恋愛には疎いけど健気で一生懸命そして一筋縄ではいかない鈍さのエスターが心を通わせていく様にきゅんきゅん。


エスターを溺愛するレオン、最初は冷たい人かと思いきや、全然そんなことはありません。そんなに『黒』じゃない黒伯爵、黒を期待して読み進めると、物足りないかもしれませんが、溺愛系が好きな人は楽しく読めると思いますよ。



©花とゆめコミックス


兄友


連載中
赤瓦もどむ

いまいち同級生の恋愛観についていけない女子高生・七瀬まい。ある日まいは、兄と兄の友人・西野さんの会話を、隣室で聞いてしまう…。それは…「妹さん… 可愛いな」 薄ーい壁の向こうから聞こえてきた、このセリフ…!恋愛には興味がないけど、聞いてしまうと意識せずにはいられなくて!? ウブすぎる2人にドキドキ必至です。


ピュアだけどリアルなストーリー展開で、ドロドロもなくスッキリ読めます。主人公の『まい』と『西野くん』がとても可愛いくてとにかくいい子、 まいはよく悩んだりするのですが、積極的に西野くんに接して向き合っていく感じがウジウジしていなくてとてもいい!


絵柄が少し古くも感じますが、漫画の雰囲気も含めてほっこり楽しめます。


うそカノ


連載中

片思いの入谷くんが「彼女のふりをしてくれる人=うそカノ」を探していると知り、すばるは思わず立候補!! いつかほんとの彼女になりたい…」一緒の下校、初デート、毎日ドキドキばかりだけれど、入谷くんがうそカノ探していた理由を知って…? 「大好き」はほんと、「彼女」はうそ。すばるの恋のゆくえは…!?


『すばる』と『入谷くん』がお互いに一途なので、どんなライバルが出てきてもこの二人は絶対に揺るがないだろうなと安心して読めます。


写真部なのが色々と新鮮な場面を作ってくれて良い!お互い写真を撮り合ってる姿なんてニヤけまくりです。



©花とゆめコミックス


あとがき

いかがでしたか?おすすめのラブコメ少女漫画をご紹介してきました。


現在連載中のものから完結してしばらく経っているものまで色々と紹介してきましたがどれも素敵な作品ばかりです。気になる作品が見つかれば是非一度手に取ってみて下さいね。



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【完全ネタバレ】青楼オペラ 4巻・将来のない関係

桜小路かのこ先生の大人気作品『青楼オペラ』4巻の完全ネタバレ紹介をしたいと思います。江戸時代の吉原遊郭を舞台にした甘くて切ないラブストーリーをお楽しみください。

登場人物

主な登場人物を紹介しておきます。

永倉 朱音ながくら あかね


©青楼オペラ 小学館

武家出身の15歳で、何者かによって両親を殺され、遊郭吉原の『曙楼』に身を売る。曙楼で一番の女郎になれば沢山の男の情報が手に入り、自分の両親を殺めた刺客を見つけ出すことが出来ると考えている。曙楼での源氏名は『茜』。

近江屋 惣右助おうみや そうすけ


©青楼オペラ 小学館

高利貸しの若旦那で、頭も切れる色男で吉原の女郎達にモテる人気者。大の武家嫌い。

神谷 利一郎かみや りいちろう


©青楼オペラ 小学館

永倉家に仕えていた用心であったため、曙楼で会うよりも前から朱音の兄のような存在であった。彼女を心配し吉原まで追い、曙楼では「利一」として働く。

朝明野あさけの


©青楼オペラ 小学館

曙楼一番の花魁で、朱音の姉女郎として女郎としての振る舞いを茜に指導する。

あらすじ

江戸時代、遊郭吉原――――。

頑に拒否してきた惣右助(そうすけ)への想いをついに受け入れた茜(あかね)。将来(さき)がない関係だと知りつつも、二人の距離は深まっていく。一方、惣右助をはじめ、仲間の協力を得ながら茜の両親の死、家のお取り潰しの真相に水面下で迫る中、衝撃の出来事が…!?


©青楼オペラ 小学館

青楼オペラ4巻ネタバレ

それではここから青楼オペラ4巻の内容についてご紹介します。
注意:ここからはネタバレになります。

1巻から読みたい方はこちら。

第13話:いつかは消える夢


©青楼オペラ 小学館


いずれ家を再興し惣右助の手の届かないお姫様となろう茜。後々辛いだけだとわかっていながら手を出してしまった…。


『茜、おまえは今どんな顔で俺を待つんだ…』悶々とする惣右助。



©青楼オペラ 小学館


『…若旦那、ぬしはどうせ八朔はっさくにもきなんすのでしょうね?』八朔とは女郎たちが白無垢しろむくを着る行事。


紋日もんびに来いなんて女郎らしいおねだりをするようになったもんだぜ、…来るよ…必ずな…』"見せてくれるって言うんだろ………………………"



©青楼オペラ 小学館


"いいじゃねえか、いつかは消える夢だとしても、それまでは楽しんだって"


思わず茜を押し倒す惣右助ですが、結局激しく抵抗にあってしまいます。『清い身のまま大門からだしてやるとおっせえしたのは誰じゃ!』


"これじゃ、生殺しじゃねぇか…!"


その帰り、惣右助は茜の親が殺害された件で、情報の提供を依頼していた松坂屋に出会います。


『先だって聞いていた伊勢屋の件、多少調べが進みましたよ…しかし、これがどうもキナ臭い、おいそれと首を突っ込むのは賢明ではないかもしれんよ。』


第14話:八朔の日

ー吉原夏のイベント にわか


©青楼オペラ 小学館


1年前のにわかでは源氏の薫君かおるぎみに扮した朝明野が山車だしに乗りとても評判が良かったのですが、今年はあまり乗り気ではない朝明野、そして曙楼のライバル秋葉屋のお職『喜瀬川』が今年は曙楼と同じ出し物をするという噂が。



©青楼オペラ 小学館


ある日、お客を待つ朝明野の前を通りかかった喜瀬川はやたら朝明野をライバル視してきます、その妹女郎も紫や茜に喧嘩腰でふっかけてきます。


『近江屋だかなんだか知りんせんが、あんな毛並みの悪い狂犬に通われては、くるわの中まで汚れそうじゃ』


これに怒る茜や紫をなだめつつも、俄に参加することを決める朝明野、出し物は『助六』をすることになります。


悪口を聞かされた惣右助ももちろん協力する気満々、そんな中、茜も衣装作りを手伝っていることを知り…


『おまえ針使えるのか?………へぇ、そうか…じゃあ今度呉服屋ぁ連れてくるから…』



©青楼オペラ 小学館


何か言いたそうだった惣右助…


"今度、俺にも作ってくれって言いかけたのよね…そんなものが残っては別れた後で辛いだけでしょう…"茜は惣右助が何を言いかけたのかわかっていました。


そんな事を思いながら針仕事をしていると、以前惣右助のお見合い相手と勘違いしてしまった女形役者『菊之丞』が惣右助の紹介で助六の指導にやってきます。


菊之丞は以前、惣右助が茜の仕掛けを注文する時に、一緒にいたとの事でした。

[↓茜にプレゼントした仕掛け:1巻参照]

©青楼オペラ 小学館



惣右助は忙しい中、生地から糸から真剣に見立て、そして何より楽しそうにしていた事を菊之丞から聞く茜。


"想っていてくれたんだわ…若旦那は私にもそうして欲しかったのね…"


ーそして八朔の日、なんと白無垢しろむくを着るのは花魁だけだったと知ってがっかりする惣右助に、茜はお詫びとして自分で縫った小袖を贈ります。


これを見て惣右助は『いい生地だ、安くはなっかたろう』そう言って財布をまるごと茜に渡します。


『これでは贈り物になりんせん』



©青楼オペラ 小学館


『俺に金使ってどうすンだよ…!』


惣右助の決して素直とは言えない喜びかたを見て、"こうして良かった"ととても嬉しく感じる茜。


"将来が無いからこそ大切なのは…今"この日、惣右助はそのまま茜と眠ります。


第15話:俄当日

翌朝の明け方、帰っていく惣右助を大門まで見送る茜。



©青楼オペラ 小学館


ー茜が俄の衣装に着替えていると、秋葉屋『喜瀬川』の妹女郎がやって来て喜瀬川の馴染みの客『細田屋』についての自慢をして来ました。


『細田屋様ご昵懇じっこん中村様は幕閣ばっかくのなかでも別格の…』ここでお客人の噂話を軽々しくするなと怒られてしまい、茜は詳しく話を聞く事が出来ませんでした。



©青楼オペラ 小学館


そんな中、葵さんに誘われ彼女の部屋へ行くと、小間物の行商を始めた佐吉がやって来ました。葵は元々材木商『伊勢屋』の娘で、佐吉は手代てだいで伊勢屋に関わっていました。


2人は伊勢屋が潰れた本当の理由が知りたいと茜に打ち明けます。


『真実を知りたい』


ここにもうひとりの自分がいると感じた茜は、葵に自分が調べている事の内容を打ち明けました。濡れ衣を着せられたのかも知れない伊勢屋と、何者かに殺された茜の両親との間には収賄の疑いがあったのではないかと・・・。


しかし、『どちらの親もそんな人物ではい、汚名を何としてもすすぎたい!』茜と葵と佐吉の3人は仲間という強い絆で結ばれたのでした。



©青楼オペラ 小学館

早速仲間が増えたことを利一郎に報告する茜、ですが…何故かかなり拗ねている様子の利一郎。惣右助とのことを問い詰められてしまいます。


『近江屋に嫁ぎますか?』


『そうじゃないわ…いつか別れが来ることはお互い承知の上なのよ…』


『…私は…お嬢に傷ついて欲しくない』



©青楼オペラ 小学館


そう言われ、利一郎に認められたうれしさに涙ぐむ茜でした。


ーやがて俄の時間、山車の上『喜瀬川』扮する平安京一の色男『光君』を見て何故か離れて行く観客たち。


花街において…



©青楼オペラ 小学館


喜瀬川の出し物が失敗する事を察知していた朝明野、そして思惑通り『女助六』に扮する朝明野の山車は圧倒的な大盛況となるのでした。


そんな中、横に座る茜は誰かを探していました。俄には見物に来ないと言っていた惣右助なのですが…『やっぱりきてないか』諦めかけたその時…


『誰を捜してるんだ?』


そこには、茜の贈った小袖を着た惣右助が立っていました。



©青楼オペラ 小学館


初めて素直な気持ちを直接惣右助に伝える事のできた茜でした。

俄も終わり、朝明野に大敗した喜瀬川の座敷にきた細田屋…『許せんのはあの朝明野じゃ、いっつも喜瀬川の邪魔ばかり…』とたけります。


それを制する『中村様』と呼ばれる侍。



©青楼オペラ 小学館


第16話:中秋の名月

俄の後から曙楼の外に見世を伺う怪しい男がいる事に気付いた茜、不吉に感じるものの内儀おかみさん達はあまり相手にしてくれません。


中秋の名月

この日は、その遊女の最も馴染みの客が揚がる事になっている日


勿論、茜のもとには惣右助が訪れ2人で月見を楽しみます。ウトウトする惣右助に『今宵はもう泊まっていきんなし』と声をかける茜。


部屋にもどると…『今宵はおまえも俺の布団で休めよ、手出しはしねぇよ廓のしきたりだ。』しかしこれに戸惑う茜。



©青楼オペラ 小学館


『…もういい、帰る…さめた』


…葵に部屋に呼ばれる茜、小間物商になった佐吉が仕事を活かして色々な情報を集めてきたとの事。


それによると、材木商『伊勢屋』が潰れる原因となった大きな注文の取り消し分を細田屋が代わりに受けていた事、そして細田屋は伊勢屋の注文が取り消される事を前もってしっていたとの事、むしろそうなるよう仕組んでいたと…。


そこで茜は『秋葉屋』の新造が言っていた細田屋と親しい幕閣の『中村』という名前を思い出します。


葵は佐吉に頼んで細田屋と連なって秋葉屋にくるであろう『中村』の後をつけて家を調べてみると提案します…。


ーそれから半月が経ち、惣右助はあの日以来茜のもとに訪れていません。


"わかっているのかしら、あなたは平気で私の肩を抱くけど、その度に私の胸がどれだけ早鐘はやがねを打っているか…"



©青楼オペラ 小学館


"…私は何も、考えられなくなってしまうのに"そこへ朝明野の名代みょうだいに呼ばれる茜、惣右助かと思いきやそこにいたのは松坂屋。惣右助の事を聞いてみると…


『…それは妙なことを聞くな、私が曙楼にくる度に大門脇蕎麦屋に惣右助の姿を見るぞ、勿論今日も…』


茜は慌てて大門脇蕎麦屋に向かいます、足抜けと勘違いされ見張りに止められるもそこに惣右助登場。


『俺のおんなだ、丁重に扱え』


………『大門眺めて手繰たぐる蕎麦は美味しゅうござんしたか?』嬉しいのにふてぶてしく話しかける茜。



©青楼オペラ 小学館


『手出しはしねぇって言ってんのに、ただもうちょっと一緒にいてぇって思っただけじゃねぇか、なのにあんなに嫌がるかよ…どうせ俺ばっかり前のめりなんだよ…』ここで茜が下駄を履いていない事に気付く惣右助。


『これでも自分ばかりだとおっせぇすか………!!』



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『…わかりにくいんだよおまえは…』


第17話:後見の月

『利一がゆかりちゃんと分けて食べろって』と言って紫の所へ豆餅を持ってきた茜に、『利一どんは茜ちゃんのなんなんじゃ?禿たちに茜からだと菓子を配ったり、茜が客に粗相しても穏便に話をつけたり…』と利一郎の行動をやたらとよく見ている紫。


『もしかして紫ちゃん、利一の事が気になっているの?』



©青楼オペラ 小学館


その時、行灯あんどん部屋から声が聞こえてきます。どうやら、紫がまだ禿かむろだった頃によく可愛いがっていたとゆう八汐やしお姉さんが男と足抜けの計画を話している様子、紫はいきなり襖を開けて二人を咎めます。


足抜けは吉原では大罪『姉さん、わっちに告げ口などさせないでくんなんし?』


男を追い返した紫に『お前は鬼じゃ!』となじる八汐。



©青楼オペラ 小学館


その後、茜が葵の部屋に行くと相変わらず仲の良い佐吉と葵が、これまで調べたことを報告してくれます。


佐吉が吉原から後を尾けて『中村』の屋敷と家紋がわかったとの事。



©青楼オペラ 小学館


"これで次の扉が開く…!"


ー後見の月の日ー

中秋の名月に仕舞いをつけた馴染み客は後見の月にも揚がるのが習わし。

もうすぐその『後見の月』というイベントがあるのですが、佐吉はお金がないのでその前日にふたりで過ごすのだと嬉しそうに話をする葵。


幸せそうな二人に、自分と惣右助では叶えられない添い遂げるという望みを絶対に叶えて欲しいと思う茜でした。



©青楼オペラ 小学館


葵たちから得た情報を惣右助に報告していると、また八汐姉さんが男と足抜けをしようとしているところに出くわしてしまいます。


『てめぇ、惚れた女を殺す気か?』


足抜けをしても逃げおおせた例などほとんどなく、そうなると末路は悲惨だと止めに入る惣右助。


『…添い遂げるだけが幸せか?好きな相手と想いが通じ合っただけでもう充分じゃねぇのか…?』


説得をしようする惣右助ですが、自棄になった男は一緒に死のうと八汐に斬りかかり、慌てて止めに入る惣右助は、顔に傷を負ってしまいます…


『怖い、この人を失う事が、この人の手をいつか放さなければならないことが怖い』そう強く感じる茜。


『惣右助様、今宵は泊まっていってくんなんし』これまで自分が惣右助を振り回していた事を自覚し素直に離れたくない気持ちを伝える茜ですが惣右助はこれを断ります『…いや、帰る』。


『どうせなら明日だ、後見の月…同じ布団から眺めようぜ、一晩中な!』


ー翌日


なかなか起きてこない葵を起こしにきた女郎仲間が目にしたのは…手と手を固く結び合わせ心中していた葵と佐吉の悲しい姿でした。



©青楼オペラ 小学館


まとめ

以上、青楼オペラ4巻完全ネタバレでした、いかがでしたか?茜も惣右助も自分の素直な気持ちをしっかりと相手に伝える事ができ始めた矢先、親友であり仲間でもある葵を喪ってしまいました。


あれほど仲の良かった2人が何故突然心中なんて道を選んでしまったのでしょう?そして茜は、ここから立ち直る事が出来るのでしょうか?
5巻に続きます。


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