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予想出来ない結末、どんでん返しの凄いおすすめ小説 12選!

今回は、思いがけない結末を迎える小説ご紹介していきます。所謂『どんでん返し』のある小説ですね。いくら騙されないぞと意気込んで読み進めても、最後には鳥肌がたっちゃうような良作、名作ばかりをご紹介していきます。


色々と深読みせず気持ち良くよんで、気持ちよくどんでん返しを受けて、何度も読み返して下さいね。


おすすめの『どんでん返し』小説

  • 同一作者の作品は除外しています。
  • 掲載の順番はランキング形式ではありません、また作品は随時追加予定。
  • 表記はタイトル・出版・作者・あらすじ・感想の順です。

  • もちろんネタバレはありません。



スロウハイツの神様(上)(下)


講談社文庫

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。 アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。 夢を語り、物語を作る。 好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。 空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。


新進気鋭の脚本家・赤羽環が所有するアパートに、漫画や映画や絵の世界を目指す卵たち(環と同年代の男5名、女2名、途中から男4、女3の構成)と、人気小説家であるチヨダ・コーキが一つ屋根の下に暮らすというお話で、恋愛ネタも絡んできますが特に大きな盛り上がりがあるわけでもなく、かなりスロースタートな感じで始まります。


章ごとに主役が変わり語り手も変わるという点で面白く、文章もとても読みやすいのですが、この作品は『下巻』まで読むことで並べたドミノを一気に崩すような爽快感を得ることができ、読後に上巻を読み返すと、さまざまな伏線が張られていることに気が付くことができます。


上巻のスローな展開で、もし飽きても絶対に下巻まで読む事をオススメします!小説が好きで、ライトノベルや漫画に抵抗がない人にはお勧めの作品。



©講談社文庫


カラスの親指


講談社文庫

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。


ふとしたことから借金をつくり闇金融と係わりをもつ詐欺師『タケ』とそのアパートへ転がり込んでくるカギやの『テツ』ミステリーとゆうよりサスペンスな勢いで物語は走り出します。


やがて詐欺師コンビ、万引き少女とニートな姉、姉の彼氏でうだつの上がらないマジシャン...へんてこりんな家族みたいな同居生活が始まり、みんなで力を合わせてヤミ金業者に立ち向かいます。


ヤミ金業者に人生を狂わされた主人公達が復讐の詐欺を企て実行して行くのですが、そこに大きなトリックが仕掛けられていて、結末はしてやられた感があります。最後の最後でまさかこんなことが?とびっくりすること間違いなし、騙されて痛快という感じの作品です。


チェーン・ポイズン


講談社文庫

「その自殺、一年待ってもらえませんか?」 三人の自殺志願者にもたらされた“死のセールスマン”からの劇薬メッセージ 死に向かう者にのみ見えるミステリアスな希望を描いた心揺さぶる長編小説! 人気絶頂のバイオリニスト、陰惨な事件の被害者家族、三十代のOL。三つの自殺に不思議な関連性を見出した週刊誌記者・原田は、“死のセールスマン”が運んだらしき、謎のメッセージの存在を知る。「命の取り引き」がもたらす意外な結末とは?


『この先、このまま生きていってもきっと何も変わらないだろう』と、自分の人生に絶望し自殺することに決めた女性と、複数の自殺者の特異な共通点に気がつきその謎を解こうとする記者、二つの物語が交互に進んでいくお話です。女性と同じような死に方をした他の人物が著名人であったことが、謎を深くして読者を上手く煽っています。


本作はほとんどが登場人物の視点で語られるので飽きずに読めますしとても面白い。そしてダミーの結末があからさますぎるので『何かどんでん返しがあるのでは』と察することができるのですが…。


死への絶望を辿りながら向かうラストで筆者が仕掛けているからくりはとにかく見事で全く予想の出来ない結末。


読み終わった後の余韻はとても良くそして泣けます。面白く読みやすく、得るものがある作品です。


闇に香る嘘


講談社文庫
下村敦史

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。和久は兄の竜彦に移植を頼むが、検査さえも頑なに拒絶する兄の態度に違和感を覚える。中国残留孤児の兄が永住帰国をした際、既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。

27年間、兄だと信じていた男は偽者なのではないか――。 全盲の和久が、兄の正体に迫るべく真相を追う。


ずっと本当の兄だと思っていた中国残留孤児の兄のことを、ふとしたきっかけで本当の兄なのか疑うお話です。


主人公は全盲、家族にも縁が薄くとても孤独、その上孫も難病。そして兄を疑うことによって起きる数々の危機…。何もかもが信じられないとても暗い話なのですが、最後に……。


とても読みやすくてするするっと頭に入ってきます。また数度のどんでん返しや多くの伏せんがちりばめられているので、最後まで全く飽きがくることがなく一気読みさせられる面白さですよ。



萩原浩

レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。


香水を広めるための噂話が連続殺人事件に発展。事件の手がかりが見つけられない中、唯一の共通点として被害者が同じ香水を使用していたことを足がかりに、渋谷周辺の噂好きの高校生たちの協力の元、事件解決の糸口を見つけ出していくという手の込んだ内容。


ミステリーではいろいろな伏線が張られ、その違和感を見つけながら読むという楽しみがありますが、ここまで違和感を感じさせない伏線もないのではと思える作品。その分最後のどんでん返しを受けたときの衝撃も大きく鳥肌もの。


猟奇的な犯罪ですが、おどろおどろした描写が出来るだけ排除されていますので読みやすいと思います。


仮面山荘殺人事件


講談社文庫

8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに1人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった……。


8人が訪れた山荘で起こる殺人事件。どうやら動機も過去のある事件がベースになっていそうです。


山荘の閉じ込められた空間に入れられた緊張感が伝わってきてかなりドキドキしながら読み進められますが、強盗が居座った中で殺人事件が起こるということを除けばよくある設定ともいえます。


読んでる途中で、誰が犯人かはもちろん分からないのですが、別に誰が犯人でも、それほど驚く結末にはならないだろうと思って最後まで読み進めると…。


え?!全く予想外の結末。読んでる途中、なんとなく感じてた設定の不自然さも全て納得できる文句のつけようのないどんでん返しの結末です。


通常は推理小説は読み返したいとは思わないものですが、この小説はすぐにもう一度読み返したくなるはずですよ。


名も無き世界のエンドロール


行成薫

ドッキリを仕掛けるのが生き甲斐のマコトと、それに引っかかってばかりの俺は、小学校時代からの腐れ縁だ。30歳になり、社長になった「ドッキリスト」のマコトは、「ビビリスト」の俺を巻き込んで、史上最大の「プロポーズ大作戦」を決行すると言い出した―。一日あれば、世界は変わる。男たちの命がけの情熱は、彼女に届くのか?大いなる「企み」を秘めた第25回小説すばる新人賞受賞作。


ドッキリ大好きの『マコト』とその相棒『俺』、男子高生2人の会話から物語は始まります。しかし、次章とつぜん『半年前 三十歳』という文字、冒頭はただの回想で、半年前ってことはこれも回想、ここから時系列がかなりバラツキはじめます。色々な時代を行ったり来たり、今が回想なのか現在なのかよく分からなくなることも…。


その半年前『プロポーズ大作戦』なるものを口にするマコト。とにかく読者を騙す気満々であることが文体の端々から感じとれるこの筆者、『ドッキリスト』と『ビビリスト』のコンビがいったいどこへ向かおうとしているのかよく分からないまま物語は『プロポーズ大作戦』の真相に向かっていくというのが本作品のストーリーです。


ラストにたどりついたとき、このタイトルの意味もじんわり効いてくるのも絶妙、読後に仕込まれた伏線を読み返したくなること間違いなしの作品です。



©集英社文庫


私たちが星座を盗んだ理由


講談社文庫

難病の女の子を喜ばせるため、星座を一つ消して見せる男の子を描く表題作ほか、5つの物語のすべてに驚愕のどんでん返しが待つ、ファンタジックな短編集。優しく、美しく、甘やかな世界が、ラストの数行で残酷に反転する衝撃は、快感ですらある。まさに、ミステリの醍醐味!


こちらは全6編の短編集、全体的に人の醜い部分が描かれた編が多いのですが、決してそれだけで終わらず結末に至るまでの流れから、何とも言えない切なさや悲しさが丁寧に織り交ぜられています。


どの作品もミステリなの?と思わせておいて終盤にがらっと風景を変えてしまうような描写が見事で楽しい作品ばかり。


どれも苦い結末が待っているのが特徴で、ある種の破綻した物語、そうした壊れたストーリーの持つ魅力が心をわしづかみにします。『ラストはこういうオチかな?』といった予想をことごとく裏切ってくれるのがとても痛快です。


イニシエーション・ラブ


文春文庫

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや…「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。


何気なく読むと大学生のウブな恋日記のような感じ、途中のあちこちに違和感を感じるものの、そのまま最後まで行ってしまいます。ぶつっと切れるように話は終わってしまい、え?どこがミステリーなの???と思う方も多いでしょう。


ミステリーでありながら、だれも死なず不幸になる人もいない。だれかが不幸にならなくてもミステリーは成立するということを証明した見事な作品。


読み終えた後こそが本当の始まりです。軽い気持ちで読んでみてください、今まで味わったことのないような本の面白さを体感できると思いますよ。


登場人物に感情移入して小説を楽しむ方や、ストーリー自体に急展開やスリルを求める方にはきっとつまらなく感じるので読まない方が良いかもしれません。


アヒルと鴨のコインロッカー


引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は――たった1冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ! 清冽な余韻を残す傑作ミステリ。


引っ越してきたアパートで出会った青年『河崎』に本屋襲撃の計画を持ちかけられる僕『椎名』。その一方で、2年前に起きた『ペット殺しとの遭遇』事件が河崎の元恋人、琴美を通して語られます。


『現在』と『2年前』が平行してストーリー展開してゆき、やがてつながり話の全貌が明らかになります。現在と2年前がつながる瞬間はまさにトリハダものですのでお楽しみに!


ミステリー性はそれほど高くないのですが、書き方がおもしろいのでスラスラと読める作品、読後は『悲しさの中に優しさ』を感じる事が出来ると思います。


ラットマン


光文社文庫

結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。本当の仲間とは、家族とは、愛とは―。


『ラットマン』というタイトルとその言葉の意味が作中で語られ、人の思い込みへの注意を喚起して堂々と騙します宣言をしているにもかかわらずここまで意外な展開を用意できるのは凄い。


ちなみに『ラットマン』とは人間が何かを知覚する過程で、前後の刺激が知覚の結果を変化させてしまう現象に、命名効果が加わることから起こるモノの見方のことを言います。例えば同じ絵でも、動物と並んでいるとネズミに見え、人の顔と並んでいると、おじさんに見えるといった感じです。


解けてしまうとなんでわからなかったかなあと思うのですが、全ての設定が計算され尽くしていて読者の盲点をうまく突いた、騙された感を愉しめる小説。


十角館の殺人


講談社文庫

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作。


たった一行の記述で視界が開ける、この展開は思わず拍手を送りたくなるほど、奇抜で、鮮やか。その一行を目にした瞬間、それまでの世界が結びつき、ひっくりかえる衝撃を味わえます。


トーリー的には、孤島に建てられた十角館という館にて、大学のミステリー同好会のメンバーが次々に殺されていくといった連続殺人。この十角館では、過去にも連続殺人が起こっており、その事件との関わりが重要になってきます。


また、孤島での大学生の視点と、本土での別の登場人物の視点が交互に語られ、この二つの視点がどこで繋がるのか?最後には誰が生き残り、犯人は誰なのか…そこで驚愕の結末です。


とにかくミステリーが好きな人には絶対おすすめのど定番作品です。一度は読んでおいて間違いないですよ。


あとがき

いかがでしたか?思いもよらない結末の待ち受ける『どんでん返し』のある小説をご紹介してきました。


最後の一行で全てが覆る衝撃、この感覚を実際に味ってみるとかなり良質な読後感に浸ることができますし、そうそう味わえるものでもありません。


気になる作品が見つかれば騙されたと思って是非一度手に取ってみて下さいね。